大判例

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大阪高等裁判所 昭和25年(う)1802号 判決

最後に弁護人は本件は被告人は相手方に現物を騙取せらる結果の重大なることを危虞し契約を破棄し現物を借主に返さんと決心して現物を取戻したので最早犯罪決行の危険はないから物価統制令第三条の契約に該当しない処罰すべき案件ではないと主張するけれども、同条に統制額を超えて之を契約しというのは当事者間の契約の成立によつて直ちに犯罪が成立するのであつて、一たん犯罪が成立した以上所論のような事情が発生しても犯罪の情状として斟酌されるが既に既遂に達した犯罪をして初めからなかつたものとすることはできないし本件について処罰の必要の有無は諸般の情状から決定さるべきもので所論のように一般警戒とか契約の破棄とかいうような狭い観点のみから判断すべきものではないのである。

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